桜が舞う季節。
うちとあいつの物語が始まった。

「母さんなんかいなかったら良いのよ!」
「み…美優花…」

バンッッ

そう言って、うちは家を出て近くの駅に行き、電車で出来るだけ遠くへ行った。
行き先はない。
とにかく見つからない遠い所まで……