保健室につくと保健の先生は留守みたいだった。



保健室に二人きり、、

なんて意識しすぎかな、、


そして、その人は私をベッドに座らせて

足に湿布をはって少し大げさに包帯までまいてくれた


その不器用な手つきが妙に優しく感じた


保健室についてから彼はずっと無言だった


やっぱり迷惑かけたこと怒ってる?


耐えきれなくなった私は一応と思い

お礼を言うことに決めた。


「あ、あの。ありがとうございました。」

少し彼を見下ろしながらそう言った。


前髪が少し目にかかっていてカッコイイ…

「あんた名前は?」


いきなり顔を上げたので見つめていたことがバレそうになった、、


ギリギリのところで目を逸らした


「なまえ?あの、1年の相澤 栞菜です」


いきなりで少し声が震えた。


なんでこんなに緊張しているんだろう


目が見られなくなって髪を触って目線を逸らした


自分でもわからないくらい鼓動は高まって



でもどうしようもなく彼のことが知りたくなって


「あなたのお名前は、、」

目線は外したままそう聞いた


「黒岩 裕」

彼は待っていたかのように瞬間的に答えた

無愛想だけどどこか優しい声で


くろいわ ゆう


彼にぴったりな名前だと思った。


カッコイイけどどこか優しさのある彼

ほんの少し気になる、、彼


「俺2年1組だから、暇なとき遊びに来て」


気づくと私の手当てを終えた彼は
少し恥ずかしそうに目を逸らして


手で口をおさえそう言って出ていった


2年生か、、


黒岩 裕 先輩


もっとあなたについて知りたい。


ズキズキ痛む足を見て少し愛おしくなった