秋という名前を心の中で呟いた


何故か愛おしさよりも

罪悪感と嫌悪感に包まれた

でも嫌な空気は一瞬にして変えられた

着信音によって、

ピピピーピピピー


私は握っていた携帯の画面を見つめた


するとそこには　黒岩裕　の文字


メールかと思っていたがそれは電話だった


私は慌てて　応答　の文字を押した

「はっ、はい。相澤 栞菜 です。」

緊張して出ると電話先の彼は笑っていた

「わざわざ名前言わなくても、、、」

彼は笑いをこらえながら言った

「き、緊張してたんです。笑わないでくださいよーー」

ごめんごめん、と

優しい声で言う彼に心が和らいた


「あのさ、明日の昼って暇？」

「え？？なんでですか？」

いきなり聞かれて頭はパニック

なにかのお誘いかな？と少し浮かれそう

「もし良かったら昼飯一緒に食わない？」

いきなりのお誘いにびっくりしたが
少し期待していた自分もいて

「はい！もちろん、よろしくお願いします！」

何も考えずに返事してしまった

「じゃあ昼に屋上で。また明日、」

はい、
浮かれながらする返事　

でも携帯にうつる不在着信の文字

秋からだ


どーしようかけ直そうかな？
いろいろ考えて

私はかけ直すのをやめた、

ごめん

心の中でつぶやいて携帯のアラームをいつもより早くセットし

お弁当どうしようかな

なんて浮かれながら眠りについた



この時、秋、あなたは何を思ってた？