遠くでクラスメイトがきゃいきゃい言っている。
班長だ、ご飯係だ、風呂係だ。
下着新しいの買わなきゃ~、今日一緒に行く~??


とかなんとか。


ぷーん!!
そんなもの私には関係ありませんけどね!!!
どーせね!!!ぼっちですもん!!!

勝手に拗ねるわたし、最高に滑稽だろうな。



「ふふ………ツライ…………」

「……あの、桃井さん」

「あ!はい!」



盛大に独り言を呟いてるところに声をかけられて顔をあげれば………。

おや……誰だ………メガネ君か…。



「え~…と」

「あ、そっか自己紹介のとき居なかったっけ、青井真琴です。」



よろしくね、と声をかけてきた男子高校生はよくあるイケメンというわけでもなく、地味なオタク系というわけでもなく。

可もなく不可もなく。
ある意味地味なモブA(メガネ)みたいな。



「で、僕たちと同じグループなんだけど、係なにする?」

「女装似合いそうだよね」

「は?」

「おっと心の声が」



漏れてしまった。

いや、でも彼の容姿は一見ひ弱でヒョロヒョロしているし、目立ちもしない。

メガネをかける事で顔も隠れて良く見えない、……けど。



「なかなか綺麗な女顔だねぇ、まこちゃん」

「……は?」