こうなると予想できていたはずなのに。

政宗さんだったら大丈夫っていう甘えた考えをしてしまったんだろう。

政宗さんが怒るのも無理はない。

まだ政義さんとのキスのこともちゃんと話していない。

自分からまいた種だってわかっている。

それなのに、なぜか別のことを考えてしまう。

政義さんのことを。

黒い考えが頭をよぎる。

これでは、政義さんのペースに合わせてしまっているじゃないか。

頭を振る。

何を考えてるの、私は。

わたしには政宗さんしか、いないのに。

政宗さんに会いたい。

会って謝りたい。

政宗さん……。

せっかくの週末なのに、休日は何もやる気がでなくて、ただぼーっと部屋で過ごした。

何事もなければ今頃は政宗さんと何もまとわないで過ごしていたのかもしれないのに。

政宗さん……。

取り返しのつかないことをしたとわかっているのに。

政義さんのせいにしている自分も悪い。

泣いて何かが変わるわけでもないのに、涙を拭いてもやっぱりあふれてくる。