人生には勇気をふりしぼって話かけなくてはいけない場面ってものがあるわけです。

例えば、前を歩いていた人がなにか落とした時。
落とし物を拾って
「これ落としましたよ」
と、勇気をふりしぼって声をかけなければならない。

そして、入学式。
友達を作るには、勇気をふりしぼって話しかける以外の方法は存在しないのだ。
入学式は名簿の前後の人が隣に座っている。
どんなに仲の良い友達がいたとしても、名簿が前後でなかった場合、式の間はソロになる。
ここで勝負に行くしかない。
左隣が女の子に話しかけてた。

「ねぇねぇ。名前教えて?どこ中?」

『私は、植田 真澄(うえだますみ)。A中出身だよ。そっちは?』

まさかの同じ名字にテンションが上り

「私も、植田!!!植田萌!!!同じ名字のクラスメイト初めて会った」

『ほんとに!?私も、初めて!!!よろしく!!!』

真澄は、ちょっと天然なところがあるけど、気が合って入学式の間中ずっと話してた。高校で最初に出来たお友達でした。
真澄と同じ中学出身の、梨花ちゃん。
そして、梨花ちゃんとすでに仲の良かった。美沙ちゃん真美ちゃんと仲良くなりました。

これから、高校生活が始まっていくんだ。友達できて良かった。
勇気をふりしぼって良かった。

こうして、私の高校生活はスタートしたのであった。