はぁ、はぁ、はぁ、 寒い、いや、極寒の中に響く靴の音、息の音。 決して軽やかではない。 そして、僕の中に響く鼓動、全身と精神の悲鳴。 “頑張れ"と言う声に急かされる。 「な、なんでっ、ふゆにっさぁ、持久走、う、やるんだろ、な、」 やっとゴールにたどり着き、息を整える。 「そっりゃあお前、夏にやったら熱中症でバタンだろ。」 余裕そうなツラで、さらっと返されるのが気に食わない。