久しぶりの再会



合唱祭の練習をしながら私は、ふと昔の記憶を思い出していた。
私、喜屋武桃香は火野中学校に通っている三年生だ。なぜ私が合唱祭の練習をしていたかというと、校内で行われた火野祭で私達のクラスは、なんと嬉しいことに合唱で最優秀賞をとったのだ。最優秀賞をとると、近隣の小・中学生の前で合唱を見てるという掟がある。最優秀賞をとったからには火野中学校代表として頑張ろうとみんな気が入っているのだ。
『桃香何ボーっとしてんのー。パートリーダーでショー!ちゃんとみんなをまとめて!』
『ごめんご!考え事してた!ホラーみんなちゃんと歌えー!!』
これでも私は、音楽の才能ないくせに、パートリーダーとかやってたりする。
私を怒った人物は、私の親友でもある、尾島瞳である。瞳は、部活動が一緒になったことで話すようになり、三年生になりクラスも一緒になり何でも話せるような仲になった。
『お前らちゃんと歌えよ。』
みんなに怒ってるこの男は、いつもはこんなやつではない。名前は、山野晃太。いつもいつもみんなにいじられて、マゾなんじゃないかと思うぐらいのいじられ具合だ。それでも真剣なところは真剣で。でもたまにみんなに流されてふざけてしまう。ついこの間もそのことで晃太とは喧嘩したばかりだった。 私達は放課後よく遊んだりする。いわばカップルってやつだ。私達はみんなに内緒で付き合っている。たまに疑われるがお互い違う好きな人を出しているからバレてはいない。
『よし!みんな明日は頑張ろ!今日は喉傷めないように終わり!!』
私はそういって最後の練習を終わりにした。

その日の夜
私は、幼馴染みや部活動で仲良くなった子達と会えると楽しみにしていた。そんな時ピンポーン。誰だろうか?私は出るのがめんどくさかったがしょうがないから出てあげた。ドアをあけた先にいたのは、晃太だった。
『前日なのになんのよう??晃太』

『いや、会いたくて会いに来た。』

『そっか!明日楽しみだね!緊張するよね!けど頑張らないと!!』

『そだな。頑張ろうな。』

そういって私達は唇を重ねバイバイした。


翌日――
『あー緊張するねー!超楽しみー!』
などなど女子がバスの中で盛り上がっていた。その頃男子は女子に一番後ろの特等席を取られ、ふてくされた態度をとっていた。
そして会場についた。ついてリラックスしてるわたし達に思いもしないことを聞かされた。なんと私たちがトップバッターで歌うと聞かされたのだ。まだ緊張も緩まないまま、壇上に上がった。成功したのか失敗したのかは緊張しすぎてわからなかった。その後も何校か聞いていたがもう緊張しすぎて聞く耳も持てなかった。
緊張もゆるいだ時、私の多くの幼馴染みがいる牛中学校が歌おうとしていたのだ。
私はその時びっくりした。
なぜなら、あの可愛くて小さかった男の子が、イケメンで私より少し大きくなっていたからだ。けどわたしは驚いただけでくあとは興味がなかった。その後も多くの学校が合唱を発表した。


数時間後――
合唱も一通り終わり片付けにはいった。すると、保育園の幼馴染みで集合!となったのだ。来てくれたのはごくわずかだったが、あの男の子は来てくれていた。やはり元気なのかなと思っていたが、それは全く違く無愛想と言ってもいいほど話してはくれなかった。みんなで久しぶりと話していてもいるだけで話に入ってこない。
この時私はなんだこいつ。見た目チャラそうだし。絶対たらしだろ。とその男の子にあまり良くない感情を持っていた。その男の子の第一印象は、悪かった。

そんな、いろいろあった合唱祭だったが私達は後悔することなく楽しく過ごせた。
そしてバスで帰っていった。