「ていうかさ、ここ女子校じゃん?
どこでそんな出会いがあるのさ」


「地元の人ー、中学校の人とか。今の彼氏は幼なじみ」


「ふーん」


あたしたちの学校は中高一貫の女子校で、由紀は高校からここに入学してきた。


あたしは中学校からここにいるから、男子の知り合いなんかほとんどいない。


「そう言うけどさ、美香も小学校の時の友達はいるでしょ」


「27人のクラスに男子4人しかいなかった」


「あー……そう」


しかもあたしは小学校も私立だったから、男子は少ない上に遠くから学校に通っている人も多く、本当に男子との接点が少なかった。


「つまんない小学校中学校時代送ってきたねえ」


「女子校エンジョイしてますから」


「うわー悲しー」


「ほっとけ」


あたしはため息をつきながら楽譜を書き続けた。