「美香ちゃん、悠馬君のこと好きなんだってー」 小学生の純粋なその好奇心は、私にとっては何より鋭利なナイフのようで。 最後に見た悠馬は、何かを蔑むような目でわたしを見た。 違う、そうじゃない。 私は君とどうにかなりたいわけじゃない。 そんな顔を見たいんじゃない。 私は、今もあの時の悠馬の表情を忘れられずにいるんだ。