「…」


「愛結、こっち」


姫の席、と呼ばれる所に座る。


そこは楓の隣の席で。


「愛結、膝かして」


「ん、いいよ」


二人しか座れないソファだから、私と楓の距離はわずか数センチ。


すぐに寝息を立てた楓の頭をそっと撫でると、猫みたいに見えた。