頭を下げていると、楓がポンポンと腰を叩いて顔を上げろと言われた。
みんなからの視線が怖くて、恐る恐る顔を上げると、軽蔑の目...ではなく尊敬の目に変わっていた。
「おめぇら!全力で守れ!!」
さっきまで納得していなかった下っ端君達も楓の言葉で。
『もちろんです!』
『全力で守ります!!』
次々とそのような言葉が飛んできた。
「...楓、守るなって言ったじゃん」
「俺達が守りたいから守る。
それのなにがいけねぇんだよ」
なんて俺様だ。
これ以上言ってもコイツは絶対に聞かないだろう、と考えて。
「もういいです...」
そう少々拗ねながら呟いた。