「遅くなりました」
「お、岡本!
小鳥遊がどんどん良くなってるぞー」
「それは良かったです」
………え、待って。
今、岡本くん…笑った?!
「岡本…先生は初めて岡本が微笑んだ所を見た」
「私も……」
「………」
今確実に笑ってた。
何があっても笑わず、表情を崩さない岡本くんが…あの岡本くんが笑った…?
す、すごいよ!!
「岡本くん、笑えたんだね!」
「小鳥遊さんは俺をなんだと思ってるの?」
「うーん…意地悪」
「あ、そう」
え、ほかに何も反応してくれないの?
岡本くんの笑顔、素敵だったなぁ……。
もういっかい…
ううん、これからもっとたくさん見たいな。
でも、私が岡本くんのお家に居候するのも、
文化祭の次の日から丁度1ヶ月しかない。
…帰りたくないな。
岡本くんからしたら、早く帰ってくれ。って感じか…。