「いつから好きになったの?その人のこと!」
興奮気味の私と、いつもと変わらず真顔で
でもちょっと呆れ気味の岡本くん。
「最近」
「へぇ〜、どんな子?」
「鈍い」
……岡本くん、好きな子に対しても酷いんだね。
やっぱり聞かなきゃ良かったかも。
胸がすごいズキズキするし、
…岡本くんに彼女、出来ちゃうのかな。
そうだよね…当たり前のことなのに。
「なんで泣きそうになってるの?」
…今の声岡本くん?
低くて、優しくて、落ち着く低音。
でもちょっぴり甘くて…
普段はこんな声出さないのに…。
好きな子に、出せばいいのに私なんかに出して。
それとも私は練習台なのかな?
…なんて、どんどんネガティブ思考になってるし。
「なってないもん!
それよりも、いつまでこの体制でいるの?
好きな子いるんでしょ?」
「もうちょっと」
やっぱり岡本くん、好きなこと私を重ねてるんだ。