「〝ロミオ様、そのお名前をお捨てになって、そして、あなたの血肉でもなんでもない、その名前の代わりに、このわたくしのすべてをお受け取りになって頂きたいの〟」
「〝お言葉通りに頂戴いたしましょう。ただ一言、僕を恋人と呼んでください。さすれば新しく生まれ変わったも同然、今日からはもう、ロミオではなくなります〟」
岡本くんがそう言い終わると、私の体を岡本くんの方へ向けられた。
岡本くんとは正面で向き合っている。
さ、さっきよりも近い…!!!
「さっきと全然違う…。」
「そ、それはいい意味?悪い意味?」
「前者」
てことは…いい意味の方だ!
私、岡本くんの事を考えればジュリエットの役少しは近づける気がする…!
「岡本くんは演技をする時、
誰かをその相手と重ねたりする?」
「……する」
あれ?ってことはもしかして…。
「岡本くん、好きな人いるのっ!?」
だ、だってそういう事になるよね!?
絶対そうだよね!