大きな門が開くと、漫画の世界で言う使用人とやらがズラッと並んでいた。
「「おかえりなさいませ、千尋坊っちゃん」」
えっと…これは、どういう事?
千尋くんってものすごくお金持ちのお家の子?
「お兄ちゃん!」
可愛い声と共に扉から走りながら此方に向かってくる男の子。
千尋くんにすごく似てて、すごく可愛い。
「お兄ちゃん…その人は?」
「俺の大切な人だよ。すずお姉ちゃん。
ほら、自己紹介して」
千尋くんはいつもより優しい声でそういった。
「岡本 真尋(マヒロ)です!小学2年生だよ!
すずお姉ちゃん、よろしくね〜」
そう言って抱きついてくる真尋くんにきゅんとした。