「アネキ!」

家に帰るとアネキは居なかった
母さんと親父がこの事を知ったら大騒ぎになる
そぅ焦りながらアネキを探し回った
ゲーセンからカラオケ、スタバ、アネキが行きそうな場所をすべて回った
どんなけ探しても見つからない
急に疲れて公園で休みながら考えた
アネキの行きそうな場所を

「何してんだょ、この不良女子高生!」
「和也?」

聞き覚えのある声だ
振り返ると綾が立っていた
愛犬のエルも一緒だ

「綾?」
「何やってんの?汗だくじゃん」
「関係ねぇだろ」
「いいから!なんかあったの?」
「…アネキ」
「?」
「アネキがまたいなくなった」
「え?聖子さんが?」
「全然いねぇんだょ」
「和也……」

綾は心配そうに考えこむと何か思いついたような顔をした

「何か知ってんの?」
「えっ!?いや…」
「知ってんのか?」
「……美浜海岸」
「!?」
「前に話てたの、私の大切な場所だって…」

初耳だった
アネキの大切な場所?
そんな話は聞いた事も何かった

「綾、サンキュ!」

僕はそこにアネキは絶対いる気がした