「すぐに言ったこと忘れんのも昔からだね」

そう言いながら綾が手を出した

「…なんだ、この手?」
「ほらぁ~」
「…ん?」
「また忘れたんだ」
「えっ?何?」
「賭けてたじゃん、あたしがミス海南に選ばれるか」
「選ばれたっけ?」

その言葉を言った瞬間、ヘッドロックをかけて本気でしめてきた

「なんか言った、この~」

女子とは思えん力だ

「ちょっ…ストップ…まぢ苦しいから………さっきから…胸当たってるし」
「死ねぇ~この変態~」

火に油とはこの事だ
こうなったらもぅ諦めるしかない

「めし…今度メシ奢るって……」
「絶対?」
「……」
「返事~」
「…はぃ」

まぢで容赦ねぇ
黙ってたら普通にかわいいのに危険な女子だ
大変な奴と幼なじみになったと後悔することも少なくない

「じゃあ、よろしくね」

そう言って綾は帰って行った