平凡な1日が始まった
あの雨の日に美島 唯と出会ってから数ヶ月が過ぎ、年が変わり新学期が始まった
あの雨の日の事は今でもはっきり覚えているが特に変わった事もない
変わったと言えばスーツのまま帰ってしまい、制服を新しく買った事だ
スーツは親父が使っている
さすがに美島グループの大豪邸まで返しに行く勇気は無かった

「和也、ご飯!」

アネキに呼ばれて階段を下りた
今日もアネキのテキトー朝飯だ

「和也、急がんと遅刻するょ」
「アネキもだろ!出席日数足りんかったら卒業できんぞ!」
「うるさい」

そんな会話をしながらニュースを見ると美島グループの事がやっている
なにやらまた新しい事業を成功させたらしい

「住む世界が違うなぁ」
「何言ってんだよ、先行くよ」
「ああ」

今日から今年初めの学校だ
と言っても何も変わらないが……

「カズ!起きてるか!?行くぜ」
「早ょ来い!」

美樹と大島だ

「ちょっと待て!」

テレビのスイッチを切って外に出た

「和也、ビッグニュースだ!」
「何?」

大島が何やら興奮している
すると美樹が冷静に

「今日、転校生くるって」
へぇ~、って感じだ
別に気にならない訳じゃないがどうでもいい
どぅせ平凡な1日なんだ