目が赤かったのと、泣いていたあとがあったため、
俺が来るまで泣いてたんだ、と思った。

そうしたら、急に愛おしくなってきた。
そして、泣いてもいいよって言ったんだ。

彼女は静かに泣いた。

そして、自分の過去を話してくれた。

彼女も、大好きな人の“死”を体験したんだという。

そのとき、自分の頭は思考が停止していた。
ただただ、あの人の笑顔が頭に浮かんで、消えなかった。