「うん。」


あたしが返事をすると、あたしの方を向く。
翼がいつになく真剣な顔で、思わず後ずさりした。

背中に、トンっと壁が当たる。

翼はあたしの右がわに片手をつく。
いわゆる、壁ドン。


「俺、汐梨のこと好きだよ。
幼馴染みとしてじゃなくて、女として。」


「…翼。」


「俺のこと、男として見てる?
年下でも汐梨より背高いし、力強いのわかってる?
今の状況危ないの、わかってる?」