唇はすぐに離れ、悠はあたしをぎゅっと強く抱き締めてくれる。


「もうあんな思いはさせないから。」


「…うん。」


あたしたちは、しばらく抱き締め合ったままだったけど、
翼や陸にからかわれ、ぱっと離れた。


「もう、気にしてないよね?」


あたしは悠に再確認する。


「あぁ、気にしてない。」


「ふふっ、良かった。」


あたしたちは顔を見合わせ、微笑み合った。