「母さん…。」 母さんのことを思い出すと、自然と涙が出てくる。 母さんは、父さんが死んでしまったため、俺を一人で育ててくれた。 俺のために、身を粉にして働き、学費や食費を稼いでいた。 それでもダメなときは、自分の食事を抜いてまで、俺に食べさせてくれた。 辛いし、しんどいはずなのに、俺の前では笑顔を崩さなかった。 そんな母さんに恩返しがしたくて、俺は一生懸命勉強した。