「ありがとう」
俺からプルミンを受け取り凪子は礼を言う。
あの時と同じ。
「まさか本当に自転車で来ると思わなかった」
あっさり言われて俺は目が点。
「どーゆーこと?」
「冗談で言ったのに、颯大君ったら本気にするんだもん」
そして楽しそうに笑う。
そりゃないだろう。
「凪子が言うから頑張ったのに」
「ごめんね。でも嬉しかった」
「それならいいや」
「颯大君は変わってないよね」
「何が?」
「昔も今も、ずっと優しい」
あらためて言われて照れてしまい
炭酸一気飲みしてまたむせる。
これも昔の再現。
あー恥ずかしい。