「では、内訳ではありますが、歓迎会を始めたいと思います。」

主任が芝居がかった調子で言った。

「次長、一言!」

次長が、ビールを持って、立ち上がる。

「えぇ。そうだね。バイトさんという事ですが、しっかりと仕事して頂いて、ねっ。
皆で力を合わせて、いいモノを作っていきましょう。
じゃあ、乾杯!」

ビールのジョッキが合わされて、カチャカチャ音をたてる。

真理子は、冷たいビールを喉に流し込んだ。

仕事の後のビールは、格別だ。