「ごめんね、本当に…
本当は、最初からここに来るつもりで誘ったんだ…」


彼女の言ったごめんねは、日常的に使うそれの何倍も重みが含まれていた。


「ううん、謝らないで」


私は腫れた目の悠紀に微笑んだ。


「今までずっと、お墓へ行くのが怖かったの。
だけど麗華がいてくれたから…やっとお母さんに会いに来れた。」


悠紀はまた涙声に戻ってきた。


「うん。」


彼女に返す言葉が見つからなかった。


だから私は悠紀の手をギュッと握った。


「ありがとう…」


私はこの時になってようやく、悠紀があの時あんなに感情的になったのかがわかった。

私の目にもまた、涙が滲んだ。