「そんなに俺のこと気になってたの〜?」



何…この余裕っぷり。


「別に。全然、楓のことなんて忘れてたけどね〜」



楓は私のほっぺたをつまんで、



「本当は?」



イタズラな笑顔で聞いた。


なんか最近…



立場逆転?



「楓、何隠してたの…?」


私の顔を見ながら、



「ハイ」



渡して来た物は…



「これは…」



飛行機のチケット?



「卒業旅行をプレゼント」


「えっ?」



楓は私の髪をなでながら言った。



「このためにバイトしてたんだ…バレンタイン限定の」



それでずっと…