二人は夕焼けの光が満ちた教室で鷲宮は麻美の手首を掴んだままだった。
「私ね、私、鷲宮君の事が・・・・・」
「好き・・・・・」
「大好き・・・・・・」
「私もね、毎晩ね、鷲宮君の事考えてたんだよ。転校してきた時から・・・」
「ずっと・・・」
「だからね、朝起きられなくて遅刻してたんだぁ・・・・・・。」
鷲宮が口を開いた。
「オレも、この学校に転校してきて浮いた存在だったオレに優しく声を掛けてくれた麻美が嬉しかった・・・・・・。」
「オレさ・・・友達できなくて・・・悲しかったんだよ・・・・だから・・・・オレに優しくしてくれた麻美に一目惚れしたんだ・・・。」
「それに、窓から見てたんだぜ・・・・麻美が頑張って走って学校に来るの、ココの三階の窓から・・・一生懸命走って来る麻美は・・・・・」
「・・・可愛かった・・・・」
麻美はうるんだ瞳で鷲宮に抱きついた。