そんなこんな(?)で私は落ち着きを取り戻した。

「はぁ……、とにかく!私は、キスする気はないからね!」

アヤノに向かって、ビシッと指を指した。

「うぇえ〜?そんなぁ……。」

しゅーんとなったアヤノは
“だって”だの“契約が…”だのとブツブツ呟いていた。

はっ!ざまぁwww
と、思っていたのは秘密。

「……じゃあ、あのせめてこの家に置いて頂けないでしょうか?」
潤んだ瞳で私の方を見る。

うっ………。
何あの可愛い生き物。
可愛いすぎるんだが?!
何なのさ!!


「え、あぁうん。それくらいなら良いよー」

気づくとそう返事していた。

しまった…。

そう思った時には
もう遅かった。


「うわぁーい!ありがとうございます!主人!!」

笑顔でアヤノはそういった。

「あのさ、“主人”ってやめてくれる?堅苦しいから、鈴香でいいよ。あと、敬語禁止!」

主人とか、なんだよそれ。

「…!うん、わかった!!“鈴香”!」



私の青春ラブコメは、始まったばかりだ。