私の初恋は悲しい。 泣いたこと、たくさんあった。 今でも鮮明に記憶してる。…初恋。 それは小4になったときでした。 「僕の名前は伊藤疾風(はやて)です。よろしくお願いします。」 クラス替えのなかった私達のクラスにやって来た冴えないメガネ男子。 カッコ良くなければ可愛くもない。 私のキライなタイプ。 紹介が遅れました、私は山本舞です。 「ねぇ舞、アイツ舞のキライなかんじだね」話し掛けてきたのは小泉羽月(はづき) 私の友達。 「よくわかったね。私アイツ嫌いだなぁ」 「やっぱり!私もぉ!」 そんなことをずっと話していると、疾風と目が合った。 空いていた隣に疾風は座った。 疾風はずっとこっちを見ていた。 「なに?」 私が訪ねると、