『気分転換に、ガム食べる?』



「おぅ、ありがと」



航太の出した左の手のひらに、ガムをのせようとした。



私の指が、航太に触れる。



航太は、キュッと私の手をつかんだ。



ドキッ…として、急いで手を引っ込めた。