「で、どうなの。坂井の彼氏?」


お昼を食べ終わり、アイスココアを飲んでいるところへタカ先がやってきた。


『彼なんかじゃないよ。ただ、本を貸して…』


『本を貸している人』と言おうと思っているところへ


「運命の人です」と柚葉が言った。



「運命の人かぁ。すごいなぁ…」



タカ先が笑った。



「30で、仕事バリバリで、かっこいい人だって。タカ先どう思う?」


タカ先の顔を覗き込むように柚葉が言った。



「なーんだ、それ。俺のこと?年が、二つ多いけど」


みんなで笑った。