「へー わかちゃんていうの。っていうか、俺まだ名前聞いてなかったじゃん。俺、自分のことばっかでぇ」 『坂井和奏。高2です』 それから電話番号やメルアドを交換した。 「本、大事にするから。また、連絡するな」 今からまた、仕事だ。と写真集を手に笑顔で航太は帰っていった。 また、会いたいな。でも…また、会えるんだ。 なぜか、航太の温度をいつまでも感じることができた。