彼女と会って話をしたら、航太と私はどうなってしまうのだろう。



泣きそうになるくらいの気持ちを必死に抑えるように、航太から離れ話し続けた。



『航太のことは大好き。でも、航太の気持ちが少しでも揺らいでいるのなら、私は待ってるから。どんな結果になっても。それが航太との道だから…』




「…ごめんな。和奏…今、俺はあいつに…」



『どうして謝るの?』



雨の音だけが車の中に響いている。



たまらなくなって車から飛び出した。



「和奏」



航太の声が背中につきささる。




夢中で海岸道路を走り、気がつくと駅についていた。