ペンションに着くと、
「おかえりー。朝ごはん待ってるぞ」
航太とタカ先がテラスで新聞を広げながら言った。
「わーい。お腹すいたー」
私達はおいしい朝ごはんを食べ、やさしいご夫婦と犬にさよならをして、また海に行った。
『昨日の光景がうそみたい』
「でも、この海の底で海ほたるたちは夜を待っているんだよね」
もう一度あの浜辺を話しながら歩いた。
つないでいる航太の手は夜と同じくらいやさしいぬくもりで私を包んでくれている。
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