航太を起こさないようにそっと部屋から出た。 朝日がうっすらと庭を照らしている。 『気持ちいいー』 大きく深呼吸した。 「おはよ。和奏」 柚葉がペンションの犬をなでていた。 「昨日はありがと。ほんと楽しかったね。来てよかった」 『うん。ちょっと散歩してこようか』 二人で手をつなぎながら海岸道路を歩いた。