「海ほたるは見れた?」
『はい。もう、大感激』
「それはよかったね。お腹空いているでしょ。ヤマちゃんから連絡あって、昼夜一緒だったって聞いてたから、軽いものだけでもって、用意しておいたから、よかったら」
「ありがとうございます」
マスターと仲がいいペンションのご夫婦はそう言って、私達にサンドウィッチとスープを出してくれた。
温かさとおいしさとやさしい心遣いにただ、ただうれしい気持ちでいっぱいだった。
「ごちそうさまでした」
「おいしかったです」
「そう、よかった。お部屋に案内するから、ごゆっくりすごしてくださいね」
そう言って、部屋の前で鍵を渡してくれた。