「おぅー、着いたかい」
なつかしい声に振り向くと、マスターが手を振って近づいてきた。
『こんにちは』
「おかえり。和奏ちゃん。元気だったかい」
『ただいま』
私は笑顔で元気よく言った。
「今日はお世話になります」
航太はそう言うとマスターに、タカ先と柚葉を紹介した。
「まだ、時間があるから昼間の海を楽しんで下さいね」
土曜日の昼間の海には家族連れや、ジェットスキーやウィンドサーフィンを楽しむ人でにぎわっていた。
「まだ、泳ぐには早いなぁ」
波を見つめながらタカ先が言った。
「もうすぐ海開きらしいけど、でも、先生なら泳げるんじゃないですか?水着持ってきてたりして」
航太がふざけて言った。
「当たり前じゃないですか。準備万端ですよ。航太さんも泳ぎましょうよ」
みんなで笑った。