あれから先生は、行ける日は病院に顔を出していた。
ある日、柚葉は私に、タカ先が見舞いに来てくれるのが楽しみになっていると話しをしてくれた。
タカ先といろいろな話をしていくうちに、自分のことをわかってくれる大事な人だと気づいたと、私に言った。
『ようやく気づいたか』
と私が言うと
「ようやくってどういうこと?」
柚葉が聞き返した。
『もしかして、タカ先の気持ち知らないの?柚葉のことずっと見守っていてくれて、誰よりも熱い気持ちで思ってるのに』
「…先生として心配してくれてるんじゃないの?じゃあ、私のこの気持ちもぶつけてもいいのかな、迷惑にならないかな」
『当たり前だよ。タカ先喜ぶよ。』
そして、ついに柚葉はタカ先に言った。