『ごめんね、遅くに。あのね、なんでもないんだけど、声がどうしても聞きたくなったの?』


柚葉は何も話してこない代わりに、鼻をすする音が聞こえてくる。



『柚葉、どうしたの?大丈夫?』



「ごめん。大丈夫だよ。何で和奏にはわかるんだろうね。私も声が聞きたかった。私の声も聞いてほしかったの。でも、やっぱり顔を見て話したいから、明日聞いてくれる?」



『うん』


「ありがと、和奏。明日ね。」




『じゃあ。おやすみ』