「あっ、タカラ貝のいいもの忘れていたね。これ、これ。いいでしょ。」



そういって小さな箱を開けた。中には、きれいな色の紐の先にタカラ貝が二つついている
ストラップがあった。



『かわいい』




「タカラ貝ってさ、ギザギザがついているでしょ。それをこすり合わせると音がするんだよね。ほらっ。二つを合わせる所がいいでしょ。二人の心がいつまでもつながり、二人でいることを宝のように大切に思えますようにって願って、作ってみたんだ。」




『すてき。私にも作れますか?』



「もちろん。簡単だから」





そう言って、マスターはいろいろな色の紐を出し、結び方やタカラ貝のつけ方を教えてくれた。