ハンカチに集めた貝殻を広げて見ていると、男の人が話しかけてきた。



「たくさん集めましたねー。私もビーチコーミングが趣味なんですよ。タカラ貝がありますね。これでいいもの作れますよ。」



その男の人は、貝の他にガラスの欠片も拾っていた。



「いいものって、僕たちも作れますか?」



「もちろん。私、そこの店の者なんですけど、よかったらいらっしゃいませんか?」




航太と私は、男の人の後につき、小さな喫茶店に入った。