「アホ、浮かれすぎんな。 お前は忘れてることがもう一つある。」



ダイはそう言って教室のドアの方を指差した。



「あ………。」



美由ちゃんだ……。




「な、アホ。」






「センパイっ! おはようございます☆ コレ、作ったんで良かったら食べてください!」



そう言って渡されたのはチョコのクッキー。



「優センパイ、甘いの好きって言ってたんで、あまりもんなんですけど、もらってくれますか……?」



あーーー!やめろ!



俺はその小動物、そう、ウサギのようなその目にいつも弱って優しくしてしまう。




「ありがと。」



「ハイッ!感想、聞かせてくださいね!」



美由ちゃんは走って自分の教室に戻っていった。