すると美由ちゃんは、タタタッと俺より1メートルくらい先まで走り、振り向いた。


「私…、先輩が好きです!!!!!入学したときからずっと!!!」


真っ直ぐ俺の目を見つめて、少し顔を赤らめている。



「え…?」


俺は驚いて何も言えなかった。


「知ってますもちろん!先輩に好きな人いるのも、叶わないのも……。でも…私は…」


どんどん涙目になる美由ちゃん。


俺は美由ちゃんに近づいて、頭をぽんぽんと撫でた。


「もういいよ言わなくて。…俺は美由ちゃんの気持ちに応えられない。……けど、嬉しかった。」


「ハイっ……ひっく。私……諦めませんから!! 先輩のこと、ずっと好きですから……!!」


俺は微笑んで頷くしかできなかった。