「まぁ〜、優の気持ちは桃へ向いてるまんまだと思うけどね!」
へぇ〜。
優ちゃんがモテてるって……ちょっと妬ける。
「ねぇー、話しかけてみない??」
女の子たちのうちの、ウサギみたいにかわいい女の子が言った。
「入学したときから、一目惚れだもんねー、美由は!」
私はその照れている姿を見て、胸が騒つく。
その女の子が一歩、優ちゃんの方へ足を踏み出した。
「あっ。」
「桃?どうしたの??」
携帯をいじってた咲希は私に気づき、不思議そうに私を見た。
「ううんっ。何でもない。」
それでも私は優ちゃんから目を離せなかった。