「優ちゃん…、背伸びた?」
いつもなら、桃の目線は優ちゃんの鼻なのに、アゴだ。
「いつまでも、チビじゃねぇよ!桃さん!」
公園のライトに照らされて笑う優ちゃんは、いつもより可愛い。
タケちゃんとは……、ホント間逆だな。
「泣いたりすんなよ……。」
結局、優ちゃんは家まで送ってくれた。
「……ごめん。」
いつもなら、うっさいとか言ってるところなのに、弱ってるからかあんまり強く言えない。
「でも…、弱ってた桃さん、チョー可愛かった☆」
「うっさい!!!!!!」
優ちゃんを、キッと睨んだ。
「あ!いつもの、桃さんに戻った!」
くるんっとうねった前髪から、くりくり目が優しく笑った。
「そういう、桃さんが1番☆☆!」
優ちゃんは、ぽんぽんと頭を叩いて、帰って行った。
なんなの?!アイツ、ちょっと大人ぶってない?!