前までここで笑ってたのに……。
学年で1番カッコイイって言われてたタケちゃんに、告白されて…、付き合って夢みたいに毎日楽しくて…、大学に入学して1週間、タケちゃんの様子が少しおかしいなって思ってた矢先、嘘をつかれて……。
4月の2週目の夜はまだ肌寒くて、風で散る桜の木が余計に虚しくさせる。
訳もなく涙が溢れてきた。
このまま、変わってしまうの??
桃たちは、変わっていってしまう???
「…桃さん?」
ベンチの後ろから、今一番会いたくないナンバーワンの声が聞こえた。
「優ちゃん……」
涙がバレないように、目をこすってから振り向いた。