小春たちは、遊びに遊んだ。ホタルのあと近くの神社に行き階段でグリコをやった。松之助から教わった。グーはグリコで3文字だからグーで勝ったら階段を三段上がれる。チョキとパーも同じ用量。チョキは、チョコレートでパーは、パイナップルである。

楽しい時間は、あっという間に過ぎた。

「えー、まだ遊ぼうよ。」

「駄目や!お父さんやお母さん、心配するきさ。」

小春は、頬を膨らませた。確かに小春も眠気が襲いはじめていた。

「ねえ、ずっと気になっていたんだけど。」

小春は、家まで送ると先を歩く松之助に尋ねた。

「なんかさ、初めてな気がしないんだ。誰かに似てると言うか。」

松之助は、黙っていた。そして小春の家に着いた。

「凄い楽しかった。ありがとう!」

「よかった。あのね、楽しいことはよーく探してみいや!きっと見つかるきね!」

松之助は、ふっと笑い小春を抱きしめた。

「会えて本当によかった。ありがとう。」

小春は、温かな風に包まれた。すると意識が、遠のいて行った。