…わっ!

小春は、布団にもぐりこんだ。

スッ…スッ…

足音は、小春の枕元で止まった。

「なあ、遊ぼうや!」

…え?

「小春、言うがやろ?」

思っていたより明るい声が降ってきた。


「煮たり食ったりせんからよ。なあ、、」

小春は、ゆっくり布団から顔をだした。目の前にいたのは、同じ年くらいの男の子だった。小春より少し背が高く髪はサラサラしていて服が変わっている男の子だった。

「…誰?」

「俺?俺は、朽木松之助(くつぎしょうのすけ)。遊び相手が、おらんからさ。暇や。」

「今、何時か分かってる?夜中よ。」

松之助はニッと笑った。

「だからやん。大人に怒られんで済む。早よう行こう!」

小春を布団から引きずり出すと小春の手を優しく握り外に出た。小春も手を引かれたとき抵抗しようとしたが不思議な風に背中を押され不本意にも外に出てしまった。