一番真剣に聞いていたのは祖母だった。父と母は、半信半疑と言ったようすだった。全部聞いてから祖母がゆっくり語り出した。
「あのね、朽木松之助はあなたのお祖父さんながよ。」
え?
「朽木は、旧姓って言って堀田になる前の名前なが。お祖父さんは、お祖母ちゃんのお家に婿入りって言ってお祖母ちゃんの堀田の名前を使ってくれていたんよ。お祖母ちゃん、一人っ子でお兄ちゃんも弟もいなかったから。朽木家は、お祖父さんの上にお兄さまがいたから松之助は自由にしていいよって。お祖父さんも喜んで来てくれて堀田家も無くならなくてすんだ。」
「小春が知らなくて当然。お父さん、小春が生まれる前に亡くなったから。」
「あのね、朽木松之助はあなたのお祖父さんながよ。」
え?
「朽木は、旧姓って言って堀田になる前の名前なが。お祖父さんは、お祖母ちゃんのお家に婿入りって言ってお祖母ちゃんの堀田の名前を使ってくれていたんよ。お祖母ちゃん、一人っ子でお兄ちゃんも弟もいなかったから。朽木家は、お祖父さんの上にお兄さまがいたから松之助は自由にしていいよって。お祖父さんも喜んで来てくれて堀田家も無くならなくてすんだ。」
「小春が知らなくて当然。お父さん、小春が生まれる前に亡くなったから。」